放置してきたホームページを修正して一度活かす方法
「自分のホームページ、10年以上手を入れてないんだよなあ」
そういう人、けっこう多いと思います。デザインはたしかに古いけれど、会社の紹介文やサービス内容はまだ通用するからそのままでいいかな、なんてつい考えたくなりますよね。ところが、見た目や操作性を無視したままだと、だんだん不都合が増えてきます。
スマホで見たらレイアウトがぐちゃぐちゃになっていたり、住所や電話番号が昔のままだったり、価格が変わっているのに修正されていなかったり。ユーザーが混乱するだけじゃなく、「この会社、ちゃんとやってるのかな?」と信頼感を損ねる可能性もあります。
ここで大事なのは、「古いホームページだから全部作り直さなきゃいけない」という話ではないということ。もちろん全面リニューアルすれば見た目も中身も一気に改善されますが、それには時間もお金もかかります。この記事では、まずできる範囲から手を入れて、少しずつ今の時代に合ったホームページへと近づけていく考え方を紹介します。
古いHTMLサイトにありがちな問題
昔は「ホームページビルダー」や「Dreamweaver」「FrontPage」などを使って、自分で手軽にサイトを作れました。その代わり、自動生成されたコードは複雑で、余計なタグが入り乱れていることが多かったんです。特にFrontPageは独自仕様を多用していて、今のブラウザでは正常に動かないケースすらあります。
さらに、HTML4時代に使われていたタグや属性は、今では非推奨扱い。たとえば<font>タグやテーブルレイアウト。こうしたものは最新のHTML5やCSSでは推奨されておらず、場合によっては意図した表示にならないこともあるんです。
そのうえ古いサイトは「スマホ対応」という概念が存在しなかった時代の産物。PCモニター前提で固定幅デザインになっているため、スマホで見ようとすると文字が極端に小さかったり、横スクロールが出たりします。
つまり、昔のホームページは「時代遅れの設計図」の上に積み木を立てているようなもの。情報が良くても、見せ方のせいで評価が下がってしまうのです。
更新できない心理的な壁
じゃあ直せばいいじゃないか、と思うかもしれませんが、現実にはそう簡単にいきません。
「昔はホームページビルダーで直せたけど、今はそのソフトを持ってない」
「ソースコードを開いたけど、どこを触ればいいのかさっぱり分からない」
「下手に直したら全部崩れそうで怖い」
こうした理由で放置されるケースがとても多いんです。
さらに、裏側に目を向けると、リンク切れや閉鎖したサービスへのリンク、古い相互リンクの痕跡などが残っていることも珍しくありません。ユーザーがそこをクリックすると「404エラー」に飛ばされる。これだけで信頼感が揺らぎますし、検索エンジンからもマイナス評価を受けることがあります。
つまり、古いサイトをそのまま放置することには「更新できない怖さ」と「信頼性低下」という二重のリスクが潜んでいるわけです。
まずはここから!最低限の修正ポイント
いきなり大掛かりなリニューアルをする必要はありません。まずは、信頼性を守るための最低限の修正から始めましょう。
情報の鮮度を確保する
住所、電話番号、営業時間、代表者の名前、料金など。こうした基本情報が古いままだと、ユーザーが誤解してしまいます。料金は特に注意で、「この値段で買えると思ったのに違った」となればトラブルのもと。金額が変わる可能性があるなら「詳しくはお問い合わせください」と書いておくのも手です。
リンク切れを整理する
古いホームページには、すでに存在しないサービスやサイトへのリンクがよく残っています。クリックしてエラーが出るリンクが増えると「放置されてるな」という印象を与えかねません。チェックして削除、もしくは正しいリンクに差し替えましょう。
更新日の明記や注釈の追加
ページの下に「最終更新日:2025年9月26日」と書くだけで、「今も管理されているんだな」と安心してもらえます。さらに「デザインは古いですが、情報は現在も有効です」と一言添えると、見た目の古さを正直に認めながら信頼性を確保できます。
自分でできる修正の進め方
初心者でも取り組みやすいのは「文章の修正」です。
名前や住所の変更、価格表記の修正、誤字脱字の訂正など、テキストだけの変更なら構造を壊すリスクが少なく済みます。
必要なツールと手順
FTPソフトを使って、サーバーからHTMLファイルをパソコンにダウンロード
テキストエディタ(VS Codeやメモ帳など)でファイルを開く
修正したい文章を探して書き換える
上書き保存して、再度FTPでサーバーにアップロード
ブラウザで表示を確認し、キャッシュをクリアして正しく反映されているかチェック
この流れなら大きなリスクはなく、最低限の更新が可能です。ただし、レイアウト部分や複雑なタグをいじるのは初心者には危険。崩れてしまったら復元が大変なので、まずはテキスト部分に限定しましょう。
プロに任せた方がいいケース
もちろん、すべて自分でやる必要はありません。以下のような状況なら、プロに依頼した方が確実です。
HTMLやCSSが複雑で、どこを触ればいいか分からない
レスポンシブ対応やデザイン改善も同時にしたい
サイトの規模が大きく、ファイル数が多い
サーバーやFTPの扱いに不安がある
プロに依頼すれば、修正によるトラブルのリスクを減らせるうえ、効率的に仕上げてもらえます。
愛着あるサイトを資産に変える視点
ここで一番伝えたいのは「古いサイトを捨てなくてもいい」ということ。
見た目が古いからといって無価値ではありません。そこには会社や事業の歴史が刻まれていて、あなたにとっても大切な資産のはずです。
ただし、古い情報やリンク切れを放置しておくと、資産どころかマイナス要素に変わってしまう。それを避けるために、まずは小さな修正から始めるのです。
情報を最新化し、リンク切れを整理し、最終更新日を明記する。これだけで「放置サイト」から「現役のサイト」へと一歩近づきます。
全面リニューアルはその後でも遅くありません。最初は無理せず、小さな修正を積み重ねて、愛着あるサイトを「今も活きる資産」として育て直していきましょう。
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